利益が出ているのにお金がない


利益は出ているけどお金がない会社がたくさんあります。
主な原因は過去の負債があるからです。

お金の動きと利益のギャップ

会計上の利益はお金の動きとは違います。
入ってきたお金と出ていったお金の差額が利益であればシンプルでわかりやすいのですが、日本の会計はそうではありません。

収益と費用の差額が利益になります。
お金の動きとずれが生じる主なものは次のとおりです。

お金が入ってきても収益にならないもの

・借入をする
・手付金のような形で先にお金をもらう
・持っている資産を売る(正確にいうと収益になる部分もあります)
・資本金

お金が入ってこなくても収益になるもの

・売上の未回収分
・資産をもらう

お金が出ていっても費用にならないもの

・借入金の返済(元金部分)
・固定資産の購入(減価償却で少しずつ費用になります)
・手付金のような形で先にお金を払う
・誰かにお金を貸す
・保険の積立部分

お金が出ていかなくても費用になるもの

・減価償却費(固定資産を買った分が毎年少しずつ経費になります)
・固定資産を捨てる
・売掛金や貸付金が入金されないことになった

少し語弊がありますがシンプルに書くとこんな感じです。
このようにお金の動きと収益費用の計上には差があります。

利益は出ているのにお金がない主な原因

原因は様々ありますが、多くの会社が苦しんでいるのが過去の負債の支払いがあるからです。
過去の負債とは、支払えずに溜めてしまった買掛金や借入金です。

買掛金は過去に費用になっているので、支払えずに溜めてしまった場合、支払った年には費用になりません。

借入金も同じようなもので、運転資金で借りた場合は借りた時にいろいろな支払いに充てて費用にしています。借入したお金で支払いをした段階で費用になっており、その後の返済自体は費用になりません。

設備投資で借入をした場合は少し違います。設備投資は固定資産になる場合が多いので減価償却で費用になります。借入金の返済期間と減価償却の期間が近ければ、返済金額と費用の差は少なくなります。

差があるという意識が大事

お金の動きと会計の利益には差があるという意識が大事だと思います。

会計の利益は事業の成果を把握するために必要なものです。

差があることを理解した上で、お金の動きと利益の両方を把握していく必要があります。


〜 なんてことない日々 〜

そろそろ髪を切りたいです。
2ヶ月以上切りに行けなくてかなり伸びてしまいました。
短髪が好きなのでばっさり短くしてもらいます。

明日時間作って切りに行きます。

税理士やってます。

税理士 西野伸太郎

クラウドを活用した業務効率化を得意としています。
事務負担を極力減らし、本業に専念することをサポートします。

顧問契約不要のスポット相談も承っております。
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